UbntuをインストールしてあるPCはAV用であり，HDMIでテレビ（40インチモニタ）に接続してある（詳細はこちら）．ハイビジョン動画を再生するためには，40インチモニタは必須であるが，動画再生以外の利用でも40インチモニタを毎回電源オンにするのは煩わしい．
そこで，7インチのサブモニタを接続し，動画再生以外の利用ではこちらを利用することにした．定型の利用をメニューあるいはアイコンに別途登録しておけば，キーボードとマウスを使わずに操作が可能になる．
導入したタッチスクリーン付7インチサブモニタは，Hanwha Japan社のHM-TL7Tである．解像度800×480ドットであるが，1024×768や800×600の解像度も画像の鮮明度を犠牲にすれば設定可能である．タッチスクリーンは4線式抵抗膜方式であり，指での操作には不向きで，スタイラスペンでの操作が適しているといえよう．
Hanwha Japan社のWebページでは，「Windowsのみ対応」と記述されているが，EETI(eGalax-eMPIA Technology Inc.）社のドライバを利用しているので，EETI社のドライバ配布サイトからLinux用ドライバおよびツールをダウンロードすれば，問題なくできる．
40インチのモニタはHDMI，7インチのサブモニタはアナログRGBで接続した．PCの電源オンで表示されるBIOSやUbuntuの起動メッセージは すべてアナログRGBに表示される．PC搭載のグラフィック用チップはNVIDIA社IONであり，ION用のグラフィック・ドライバをNVIDIA社の サイトからダウンロード・インストールしてある．
システム→システム設定→NVIDIA X Server Settings→X Server Display Configlationを選択すると，以下のような画面となり，デュアルモニタが認識されていることがわかる．
ここで，両者のモニタの位置関係が矛盾していなければ問題ないが，表示されているモニタの位置と物理的な位置が矛盾している場合，マウス操作などで混乱を招くので，明示的にモニタの位置を指定しなければならない．
画面中央下部の「X Screen」タブから，オプション「Position」で指定する（以下の画面参照）．位置指定完了後，「Save X Configuration File」で保存する．保存の際には，システム管理者権限が必要である．
Linux用のeGalax touchドライバは，EETI社のサイトで配布されている．圧縮アーカイブ形式のファイルをダウンロードし，解凍・展開する．端末エミュレータを起動し，展開先ディレクトリをカレントディレクトリとして，以下のコマンドを実行する．
$ sudo -s sh ./setup.shタッチスクリーンの接続デバイス指定を求めてくるので，USBデバイスを指定した．コマンド実行終了後，システムを再起動する．
サブモニタ上の端末エミュレータで以下のコマンドを実行する．
$ eGalaxTouchあるいは，サブモニタ上でプリケーション→アクセサリ→rGalax Touch Utilityをクリックする（下図左側）．
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「tool」タブから「4pts Cal」などで画面の指示に従ってキャリブレーションを行う(上図右側）．
これで，マウスに加えスタイラスペンでのウィンドウメニューなどの操作が可能になる．
スタイラスペンでの操作が可能になると，ちょっとした文字入力の際にわざわざ物理キーボードを持ち出すのは煩わしい．そこで，ソフトウェアキーボードが使 えないかと探してみたところ，Ubuntuには標準でソフトウェアキーボードがインストールされており，ウィンドウ・メニューに表示されないだけだという ことがわかった（例えば，こちらのページを参照）．ソフトウェアキーボードはonBoard（Simple On-Screen Keyboard）である．以下のファイルをシステム管理者権限のテキストエディタで開く．
/usr/share/applications/onboard.desktop
「NoDisplay=true」の行をコメントアウトする（先頭に「#」を挿入する）．ファイルを保存した後，ウィンドウシステムを再起動すれば，「アプリケーション」に「ユニバーサル・アクセス」が追加されており，その下に「onBoard」がある．
日本語入力はMozc（モズク，Google日本語入力のOSS版）を用いているが，Ctrl+スペースで日本語入力のオン・オフができる．ただし，スタイラスペンで日本語入力を行うのは実用的とはいえない．
キーボード配列などの設定変更は，onboard-settingコマンドでできるようだ．