Firebirdのコンパイルとインストール
コンパイルを行った時期が2003年9月から10月であったため,最新のバージョンは0.6.1であった.その後,バージョン0.7がリリースされ,ノー
ト型PCではなくデスクトップではコンパイルを実行したが,本ページではバージョン0.6.1を対象にしている.
- gccのバージョン
Plamo Linux 3.3のgccはバージョン2.95.3である.このgccでFirebirdをコンパイルしたところ,C++のソースでオブ
ジェクト(関数)の参照に失敗するエラーが発生した.配布されているバイナリではgccバージョン2.95でコンパイルしたものがあり,何とか解決できな
いかと試行錯誤したが,あきらめることにした.
デスクトップ機にインストールしてあるRed Hat Linux
9でコンパイルしたところ,こちらはまったく問題なく終了することがわかった.Red Hat Linux
9のgccはバージョン3.3である.そこで,gccのバージョン3をソースからコンパイルしようと考えたが,Firebirdとgcc両者のソースをコ
ンパイルできるだけのパーティションが残っていないことがわかった.仕方がないので,デスクトップ機にPlamo Linux
3.3をインストールし,こちらでgccのバージョン3.2.2をコンパイル・インストールし,Firebirdバージョン0.6.1をコンパイルした.
- configureスクリプトのオプション(Xftなし)
Firebirdバージョン0.6.1のconfigureスクリプトで指定したコマンド行オプションおよび環境変数は
以下の通りである.
% setenv MOZ_PHOENIX 1
% ./confiugre --prefix=/usr/local/MozillaFirebird --disable-tests
--disable-debug --disable-ldap --disable-mailnews --disable-composer
--enable-crypto
% make
このようにして作成したオブジェクトをノート型PCにインストールしてみたところ,解像度が800×600の固定であることからか,イタリッ
クおよびボールドの半角文字フォントに問題があり,画面上の文字を判読できないことがわかった.
- FreeType(Xftあり)
FirebirdはFreeType(すなわちTrueType)に対応しており,上で示したconfigureスクリプトのコマンド行オプションに,
--enable-xft
を追加すればよい.ところが,Xftのライブラリlibxftは/usr/X11R6/libに格納されており,Sylpheedと同様にpkg-
configコマンドで参照されず,エラーとなってしまう.環境変数PKG_CONFIG_PATHにパスを設定するか,あるいは例えば
/usr/local/lib/plgconfigディレクトリに/usr/X11R6/lib/pkgconfig/xft.pcファイルをシンボリッ
ク・リンクすればよい.
- gccバージョン3.2.2利用のXft対応Firebird
gccバージョン3.2.2でコンパイルしたXft対応のFirebirdのオブジェクトをノート型PCにインストールしたところ,gccバージョン
3.2.2関連のライブラリが不足して起動しなかった.
不足するライブラリはlibstdc++.so.5およびlibgcc_s.so.1である.デスクトップ機からこれらのライブラリをバックアップし,
/usr/local/libにインストールした.
これでFirebirdは起動できたが,日本語が表示できない.確認したところ,オプションのfontで日本語フォントが認識されていないのである(ライ
ブラリや文字フォントを必要になった時点でインストールするということを繰り返したことが理由かもしれない.デスクトップ機では本問題は発生しなかっ
た).
日本語Freetypeフォントの格納してあるパスにfonts.cache-1ファイルが存在しないことが原因である.rootユーザ権限で,
# fc-cache
を実行すると,自動的に文字フォント格納ディレクトリを検索し,fonts.cache-1ファイルを作成してくれる.現在利用可能なFreeType
フォントの一覧は,
% fc-list
を実行すると表示される.
FreeType対応のFirebirdでは,イタリックおよびボールドの半角文字も問題なく表示され,判読できないという症状は発生しない.
- プラグイン
Flash
Player(URLはhttp://www.macromedia.com)およびJava(URLはhttp://java.sun.com)のプラ
グインをインストールした.Javaのプラグインでは注意が必要である.ブラウザをコンパイルしたgccのバージョンと一致するプラグインをインストール
しなければならない.ダウンロードしたバージョンは,J2REバージョン1.4.2_01である.インストール先のplugin/i386/ns610-
gcc32に格納されているlibjavaplugin_oji.soをFirebirdのpluginsディレクトリ(例えば,lib/mozilla
-1.5a/plugins)にコピーするか,シンボリック・リンクする.
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